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悪魔から愛されて
第27章 体調が悪い
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父は静かに話し始めた…
「…私は二人が決めたことに反対はしません。でも一つだけ…あなたには言いたいことがあります。」
「…はい。」
「…恵美は妊娠していると聞いています。順番が逆ですね…」
「…はい。申し訳ございません。」
「…でも…貴方なら…恵美を幸せにしてくれると信じます。」
「…はい。必ず幸せにすると誓います。」
父は圭吾に笑顔を向けて頷いた。
「…恵美をよろしくお願いしますね…」
私は涙が止まらない…
“…よかった…父も微笑んでくれた…お父さん、お母さん…”
私は思わず、圭吾に抱き着いていた…
圭吾も、目に涙が溢れていた…
横に居た真美が、割り込むように話し始めた…
妹は昔から、姉である私が大好だ。
恐らく圭吾にやきもちもあると思う…
少し拗ねた表情をしている。
「ゴホッ、ゴホッ…お姉ちゃん!みんなの前でイチャイチャしないでよ…見てる方が恥ずかしいよ…」
圭吾は真美に向かって微笑んだ…
「…真美ちゃん、これからよろしくね…僕もこんなに可愛い妹が出来て嬉しいよ…」
圭吾が、真美の頬にそっと手を添えて話をすると、真美は恥ずかしそうに俯いてしまった。
父も母も喜んでくれている…
…ありがとう…
圭吾は結婚式を早めに行う約束をして、挨拶は無事に終えることが出来た…
家の玄関で両親が見送りをしてくれていると…
妹の真美が何か箱を持って走って来た…
「お姉ちゃん!待って!」
振り返ると、真美が半透明な少し大きな箱を私に手渡してくれた…
「ねぇ…開けてみて…!」
真美に促されて箱を開けると…
ブリザーブドフラワーで作られた、白い花々で統一されたブーケが入っていた。
ブーケの持ち手の部分に真美のメッセージも刺繍してある。
「…真美!これは…真美が作ったの?」
真美は得意げな笑顔を私と圭吾に向けた…
「うん…一年位前からお教室に習いに行ってたの…お姉ちゃんのブーケは私が作りたくてね…」
「…真美…ありがとう…」
私は今日、泣いてばかりだった。
「あっ…お義兄さんのブートニアも、もちろんあるからね…」
圭吾も嬉しそうだ…
「…真美ちゃん、ありがとう…嬉しいよ…」
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