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Devil Temptation
第14章 天使と悪魔と海外進出
「社長、起きて下さい」

耳元で杏の囁く様なモーニングコールが俺の眠気に割り込んできた。約13時間のフライトで13時間の時差。俺は完全に時差ボケだった。
一応、日本を出る前に杏が組んだスケジュールを確認した。日本とは違いアメリカは国内でも時差があるくらい横に広い。それに交通の便も良くないので、移動にかなり時間を取られる。
ゆっくりした。滞在になると我が社の営業本部長が言っていた。

「おはよう。ここはどこだっけ?」
「ニューヨークですよ。そのとぼけた感じも時差ボケの症状なんですか?」

杏が笑って言った。

「ニューヨークね。今、思い出しました。相手先までは遠いのかな?」
「近いですよ。このホテルのラウンジですから」
「ここのラウンジ?」

アメリカでは超大手会社は別として、意外とホテルのラウンジで打ち合わせなどが使われることが多いらしい。相手の指定したホテルに滞在している我々にとっては、面倒な移動が省かれ都合がいい。

「それはよかった」

俺がほっとした表情を見せると

「待ち合わせ時間まであと30分なので、シャワーを浴びて時差ボケを洗い流してくださいね」

俺は起きると、慌ててシャワールームに飛び込んだ。
ラウンジで待つ事20分、ジャケットにネクタイ無しの紳士といかにもキャリアウーマンといった感じの女性が現れた。お互い握手をして、社交辞令的挨拶を交わした。俺も一応英語で、ニューヨークはいい街ですね的な話をしたが、通じたかどうかは定かではない。
ここでも杏のプレゼン力は冴え渡っていた。途中女性の方が意地悪な質問(後で聞いた話だが)をしたが、杏は終始笑顔で、明確に答えていた。相手側の社長とも意気投合し、契約はスムーズに行われた。以降契約の更新はメールでのやりとりで済ませるようにした。
部屋に戻ると早めのランチを済ませた。

「明日の夕方の便でロスに移動します。この後街に出ますか?」
「まだ少し眠いけど…」
「ダメですよ。このまま寝たら、時差ボケが治らないから…自由の女神でも見に行きますか?」
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