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第21章 天使と悪魔に祝福を

そして一年が過ぎた…
ハワイの空は青く杏のウエディングドレスは眩しかった。俺たちは二人だけの結婚式を挙げた。

「杏ちゃん、とても綺麗だよ」
「ありがとうございます。京介さんも素敵ですよ」

教会での式を終え、地元でお願いした介添人の方々にお礼をしている時だった。

「おめでとうございます」

初老の紳士が礼服で近づいてきた。

「大滝社長…」

杏の知り合いのようだが、仕事関係の方か…

「わざわざありがとうございます。」

杏が恐縮した様に挨拶をしている。

「京介さんこちらは大滝社長…」
「もしかして、段ボール預金の生みの親の方ですか」

大滝社長は大声で笑い出した。

「そう、私が段ボールを貴方に押し付けた張本人の大滝です。」
「水島です。本日はありがとうぎざいます。」

俺も恐縮した様に握手をした。

「今日はどうしてもお祝いを言いたくて駆けつけました。」

そう言って、俺に封筒を手渡した。

「お恥ずかしいですが、気持ちばかりのご祝儀です。恥ずかしいので、後で開けてください」

そう言って杏の方を向いた。俺はお礼を言って、それを上着のポケットにしまった。

「水島さん、奥様をハグさせてもらっていいですか？今日の彼女は一段と美しい」
「どうぞハグしてあげてください」
「おめでとう杏、今日の君はとても美しいよ。素敵なパートナーを見つけたね…」

そう言って大滝社長は杏をハグしていた。

「さあ、これから二人に美味しいものをご馳走しよう！早く着替えてきなさい」

大滝社長は俺たち二人の為にレストランを予約してくれていた。俺たちは普段着に着替えて３人でレストランに向かった。
そこは、こじんまりとしたレストランで家庭的な雰囲気をの店で、俺たちは店に入ると満席に近い混みようだった。小さいがかなり流行っている店なのかもしれない。

「おめでとうございます」
「Congratulations！」
「Toutes nos félicitations」