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イキ狂う敏腕社長秘書
第7章 【妬み、汗、涙】





「どうして?」




納得させるだけのセリフがひとつも出てこない。
悔しい………これじゃ好きだと認めてるようなもの。
顎クイされて視線が重なる。




「私が居ながら他の誰かに想いを寄せてるなんて、まだ嫉妬させたいの?」




「そうじゃなくて……」




「あの人じゃなくて本命はマコ?忠告したこと忘れちゃった?」




ついて出た言葉はもう元には戻らない。
もう少し様子を見ようって話してたのにボロが出た。
マコさんを想う気持ちを否定したくはなかったから。




今の明里さんに言える状況じゃないのに……ダメだ、自分の気持ちに嘘がつけない。
この口からマコさんのこと何とも思ってないなんて言いたくない。




「ごめんなさい……」




立ち上がり下着をつけ服を着る明里さん。
背中が怒ってる。
下を向いたらまた泣きそう。




「……マコはダメよ」




こっちを見ず背を向けたままのその一言が重く伸し掛かる。




「ごめん……マコはあげられない、手放したくないの」




充分にわかってた。
こんな私が中に入れないことくらい。
簡単に許してもらえるなんて思ってもない。




でもいざ言葉にして突きつけられると胸が張り裂けそうだ。
わかってたはずなのに受け入れ難い。
ポロポロと零れ落ちていく涙を隠すように顔を背けた。




それを見た明里さんは隣に座り優しく抱き寄せてくれる。
肩を震わせる私の髪を何も言わずに撫でてくれた。




「……うぅっ…ごめんなさい……好きになってごめんなさい」




服を着てもオフショルだから肩に直接触れてる。




「こうなるってわかってて出逢わせた私が悪いわね、知ってて2人きりにもした、謝るのは私よ、ごめんね」




それでも………それでもこの答えなんだ。




初めて人前で声をあげて泣いた。
ずっと抱き寄せて背中をさすってくれていた明里さん。




時間を理由に帰ってもらう。
これ以上引き止めるわけにもいかなかった。
大丈夫?と聞かれて大丈夫と答えるしかない。
全然大丈夫じゃないのに。




「マコ、呼ぼうか?」って何でそんな事言えるんですか。




「あの子、私を裏切れるはずないから」




その揺るぎない繋がりに嫉妬してしまうほど私には何もない。













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