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イキ狂う敏腕社長秘書
第12章 【愛の循環】





「大丈夫?」と言う声も顔も手も全部私には無くてはならないものだった。
ずっと支えてくれていたんですね。
気が付けばもうタクシーは停車していて客待ち状態。




「あ………帰ります」




そう言って立ち上がる私の手を簡単に止めるの、わかっててしちゃう。




「美雨……部屋取ってる」




私にだけ聞えるトーンで引き止める。
今日はダメだとあれほど言ったのに。




「ごめん……聞き分けなくて。でも今、そのまま美雨を帰せない」




私を見上げるその視線からビクとも動けない。
ゆっくり立ち上がった社長は真っ直ぐ私を見てこう言ったの。




「男と会うんだろ?俺を蹴ってまで会う必要がある男なのか?」




「えっ………!?」




急に何?バレた!?
ううん、そんな筈ない……はず。
カマを掛けてきているんだとしたら?
ダメ………うまく頭が回らない。
ここは正面から認める方向で。
嘘を重ねると後の回収が面倒だ。




「そうですね、でもたまには優先して会ってあげないと拗ねちゃうんで」




お互いが探り合いの目をしてる。
酔っていても駆け引きだけは出来るものなのね。
煽ってあげたらムッとしたのか腰から引き寄せてきた。





「俺を常に優先しろよ」




「しましたよ?でも今日はここまで、という約束でしたよね?ちゃんと仕事しました」




「それはそうだけど……いや、相手が男なら尚更帰せない」




「お父さんでも?」




「お、お父さん!?」




「出張でこっち来てるみたいなんでたまには顔見せようかと」




「そ、そうだったのか……早くそれを言ってくれよ」




「勝手に誤解したのはそっちじゃないですか」




「悪かった……親子水入らずしてくれ」




明里さんの言った通りだ。
たまに家族を出すと引いちゃうのは典型的な不倫男がする事だって。
合わす顔なんてないから、自分がやましい事してる証拠だって認めてるようなもの。




真剣なお付き合いじゃなかったんだ。
これからの人生、一緒に生きるんじゃなかった?
何もかもがその場しのぎの嘘に聞こえるね。










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