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夏の終わりに
第21章 繋がる想い ①
玄関の鍵をかけ、チェーンもひっかけると、リビングにカズがいないことを確かめてから急いで洗面所に戻った。


千里は濡れた体をバスタオルで包み隠していた。
はみ出た胸が大きな谷間を作り、下は一際白く柔らかな内腿まで露わになっている。足の間に手を差し込めば、容易く茂みに届いてしまいそうだった。

しかし浩人は、そうする代わりに千里の臀部の下に手を回して担ぎあげた。

「ひ…っろ兄ちゃん……っ!?」

耳のすぐ傍で、千里が悲鳴を飲み込む。


―――い、いやあっっ!!


脳裏に叫び声が響き渡り、体が強張った。
冷たい汗が滴り落ちる。

千里は暴れていないのに、強い衝撃が全身を走り抜けていった。

腹部に付きそうなほど昂っていた自身も、あっという間に萎れて情けなくぶら下がっている。

それでも、千里が欲しい想いだけは萎むことなく、狂おしいほどに燻ったままだった。
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