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夏の終わりに
第22章 繋がる想い ②
溢れる想いを少しでも言葉にしたら、その瞬間に千里を汚(ケガ)してしまう気がしたのだ。

……だから、言えない。

散々凌辱してきたくせに。
今も千里の気持ちを利用して、充分汚してるくせに。

……偽善者だ。


僅かに残っている良心を馬鹿にして、浩人はゆっくりと腰を突き上げた。
堪らず噴き出た汗が、背中を伝い流れていく。

「ヒロ兄ちゃ…ぁん」

腕の中で、千里が甘く啼く。

「ずっと、…会いたかったの…っ」

しっとりと濡れた柔らかな肌を擦りよせ、浩人のものをきつく締めつけ、切なそうに囁く。

「く…っ、」

浩人は再び腰を突き上げる。先程よりも荒々しく、何度も。

「っふ…っぅん……」

千里はおずおずと足を絡ませると、振り落とされないように浩人にしがみついてきた。

繋ぎ止めようとしているのは浩人のはずなのに、心も体も捕らわれて溺れてしまいそうだ。
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