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秘蜜
第2章 二人
走って、三年生の教室へ向かう。

「はあっ、はあっ・・・あれ・・?」

三年生の教室をのぞいてみると、お兄ちゃんはいない。

「お兄ちゃん、どこだろ・・・」

その時、

「あれ、零夏ちゃん。どうしてここにいんの?」
「あっ、藤戸先輩!」

この人は、藤戸敦(ふじとあつし)先輩。
お兄ちゃんの友達だ。

「あの、先輩。お兄ちゃん知りませんか・・・?」
「ああ、光希なら部室に――」
「わかりましたっ、ありがとうございますっ。」
「あ、ちょっ、零夏ちゃん!――って、行っちゃったし・・・」
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