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第10章 １０

あてがわれた後、一気に押し込められた流牙の物体に
蜜がまた　どろりと私の太腿を流れる。
びいんと背中がのけ反るほど気持ちいい。
ひくんひくんと痙攣する私に、流牙はそっと囁きかける。

「ほら、やっぱり　気持ちいいだろ、伊吹」

「・・・ふぅぅ・・あ　　ふあ・　ああんふぅ・・」

流牙の熱く張り詰めた先端が、私の奥を突き上げたので
歯向かえずにただ、肯定的な溜息だけを吐いた。
高みへ達した後だけに、その少し鈍った快感は、
鋭利過ぎず、緩やかに　痺れ切らした私の欲望を刺激する。

流牙は一度、身を全部沈ませた後、
酷くゆっくりとした動作で腰をつかいだした。
じっくりと抜きながらも、じゅっくりと挿される。
そんな緩慢な動作なのに、私には　ずきん　と、
心臓が圧迫されるのを感じるほど奥まで、流牙に串刺される心地がした。

「やあっ　･･あああっ･･･　おくっ･･あたるよぉぉっ･･」

仰向けだったときと、まるで違う流牙の塊の感触に、
私はびくびく、背筋をしならせながら　気持ちのよさに声をあげる。

「････あん･　　ひゃア･･　あぁん・・　あー・・ぁっ　はああ・・」

私の嬌声を聞いて、流牙は少しずつ、勢いをつけて
蜜をこぼす裂け目に自身を突き立てて、味わうように腰をまわした。
内側の快感の、いたるところを刺激されて私は、
流牙に何度も小突かれながらも、涙を流し、
甘いため息に咽び泣くように　声を荒げた。

「おい、伊吹。さっきイったばかりだってのに、何で
　そんなに感じてるんだ？
　いやらしいなぁ、お前、ほんとに。腰まで振って」

「いやあっ･･ちが・っああんっ・ぁ・・あああ」