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はじめてのひと。
第8章 日常
お互い一糸纏わぬ姿で向かい合うと千紘くんが悪戯っ子のような笑みを向けながら私に聞く。

「じゃあ、舐め合いっこ…する?」

「え?…それって…あれ…?」

「そ…それ。」

私が記憶している限りでは「あれ」は1度もしたことがないはずだ。

それにあの全て見えてしまう格好になるのが私を躊躇わせた。

なかなか返事のない私を後ろから包み込むように抱きしめて膝に乗せると背中にキスを繰り返して胸をまさぐる。

「…どうする?」

答えない私に追い打ちをかけるように背骨に沿って下から上へ舌で肌を舐め上げられて咄嗟に答えてしまった。

「ひゃんっ、や、やる、からっ…」

「じゃあ、上においで。」

そう言って千紘くんはベッドに仰向けになった。

私も覚悟を決め、前屈みになり躊躇いながらお尻を浮かせていく。


「も…早く…」

「きゃ…っ」

焦らしていると思ったのか千紘くんの手が腰に伸びて来てぐいっと引き寄せられてあっという間に彼の目の前に四つん這いになり秘部が晒されている。

今、全て見られていると思うと恥ずかしさに強く瞼を閉じる。

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