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はじめてのひと。
第8章 日常
千紘くんと恋人同士という関係になって4ヶ月が過ぎる。

そろそろ、今年も終わりに近づいてきた。そして恋人と過ごせる初めてのクリスマス…

この4ヶ月位の間はほとんど毎日一緒に過ごした。
お互い一人暮らしで家が近いので必然的にどちらかの家に泊まる…というより半同棲のような形になっていった。

ほとんどは彼の家にお邪魔して、自分の用事がある時や自分の部屋の家事をする時に帰るくらいだから自分の部屋だけど何かこの部屋にずっといるのも落ち着かないような不思議な感覚に捕らわれる。

4ヶ月前はこの部屋にいるのが当たり前だったのに…。

そんなことを考えながら一通りの家事を済ませていく。

大きな喧嘩もなく、穏やかに過ぎて行く毎日…今の所は順調なんだと恋愛初心者ながらに思う。

換気の為にいつも閉め切っている駐車場に面した方の窓を開ける。
ひんやりと肌を刺すような冷たい風が部屋に流れ込み、室温を下げてゆく。

冬になってきたなぁ…もうそろそろ雪も降ってくるだろうな。
今年はホワイトクリスマスになればいいなぁ…

流れ込む冷気にぶるりと寒気がして腕をさすると、開けていた窓を閉める。

部屋の掃除を終えて千紘くんの元へ戻る。今はそこの住人で有るかのように呼び鈴も押さずに部屋に入るようになっていた。

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