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真紅の花嫁
第11章 銀色の拘束


「人に苦痛を与える道具は、好きじゃないな」

亮はつまらなそうに、隅のダストボックスへとスタンガンを投げ捨てた。


真波が拘束されているのは、いつか綾音が素っ裸で縛られていた肘掛け椅子だ。
卑猥な道具で弄ばれる若い女体の映像が、嫌でも想起された。

服を着て脚を前に揃えていても、この後、我が身に降りかかるかもしれない状況を思い、落ち着いていられない。


だが、そんな懸念をよそに、少年は小さくなった綾音の横で、いつまでもにやにやしている。


両手を動かしても、短いチェーンがガチャガチャと鳴るだけで、金属の輪は外れない。
背もたれの後ろで両手首を拘束されているため、椅子から立ち上がることも不可能だ。



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