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真紅の花嫁
第11章 銀色の拘束


「亮くん、やめてっ!」

悲鳴のような声が上がり、少年の動きが止まった。
ソファの上で、スリムな身体がきりきりとよじれていた。

「〈亮くん〉じゃなくて、〈ご主人さま〉。
   何度も言わせるなよ」

「ごめんなさい……

  ご、ご主人さま。
   お願いです。やめてください」

「やめるって、なにを?」

わざとらしく真波への胸愛撫を再開させる。
量感と弾力を楽しむように、乳房全体を持って、むぎゅむぎゅと指を埋めてくる。
指の間にはみだす柔肉がみじめだった。

綾音は眼を伏せた。

「あ、あの……
   矢崎さんを、これ以上いじめないで……」

「いじめてなんか……あれ?
   もしかして、妬いてるの?」

小顔が激しく振られる。


「違う。違いますけど
   ……ご主人さまは、そ、そんなに、大きなおっぱいが好きなんですか?」

「やっぱ、妬いてるんじゃん」

真っ赤になってすねているお嬢さま女子大生に、亮は明るく笑った。


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