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真紅の花嫁
第12章 桃色の悪夢


「しょうがないなあ。

  じゃあ、こうしよう。
   そのオモチャ、こっちによこしな」

左手に持った樹脂製品がおずおずと差し出される。


「ここ見て」

亮はスイッチを入れたままのローターで真波の股間を指し示した。
綾音がそこをチラ見する。


「矢崎さんのパンツ、どうなってる?」

「あ、あの……」

「どうなってる?」

居丈高な問いかけに、拗ねたような口調が答えた。

「……濡れてます」

「そう、染みまで出来てるよね。
   そこにこうやると」


「あんんっ」

震えるオモチャでさわっと撫で上げられ、こらえきれずに悩ましい鼻声が洩れた。

樹脂玩具の動きはやまず、ショーツの上から女の縦筋に沿ってスリスリと上下した。
ジィージィーという未経験の振動は、くすぐったさ以上に淫らな快感を送り込んでくる。


「く……ちょ、ちょっと、何するのっ……
   や、やめなさい……ひっ」

過敏な尖りに当たった。
衝撃的だった。

ほんの一瞬だったが、甘美な電流が全身を駆け抜け、腰がビクンッと跳ねた。



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