この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真紅の花嫁
第1章 深緑の美術館





窓の外には、抜けるような青空が広がっていた。


一面のガラス張りから差し込む五月の陽光は、収蔵庫の薄暗さに慣れた眼には、まばゆいばかりだ。

公園の緑も心地よい。


朝比奈《あさひな》市立美術館は、市民の憩いの場となっている城址公園の一角にあった。

周りをケヤキやクスノキ、コナラなどの広葉樹に囲まれ、美術館の建物も落ち着いた緑色のデザイン。

新緑のこの時期、公園の一角にたたずむさまは、親しみやすさと同時に、非日常的で洗練された雰囲気を合わせ持ち、市内でも人気のスポットになっている。


「ああ、矢崎さん。ちょうどよかった。
フライヤー(広報用チラシ)の見本が届いてましたよ」

小太りの中年男が、後ろに若い女性を従え、足早に近づいてくる。

黒縁のメガネに白髪まじりの顎ヒゲ。
いつも柔和な笑みを浮かべているのは、広報担当の田辺だった。

「ありがとうございます」

真波は両面カラー印刷されたチラシを受け取った。
デザインも色具合もとてもよかった。

/286ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ