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 縛師-Ⅰ-告られてから『ごっこ』の終わりまで
第5章  被虐と加虐
「ちづ。今日はどうされたい」

 吊りを除く幾つかの基本形はできるようになっていた。

 その中からどれにするか、選ぶのは千鶴の『気分』だ。
 
 千鶴は数秒考えたあとで、
「そうね。リョウちゃん、だいぶ上手になったからテストしよっか。今からリョウちゃんは本気の本気で私を縛って。それで、私が動いて少しでも緩むところがあったら不合格。ね?」

 千鶴はきつく縛られたり、苦痛を伴う縛りが好きなので、縄の痕や擦り傷に気を遣う必要がある。

 そのときも『ごっこ』のあとで、千鶴はいつものように素肌に浴衣を着ていたから、皮膚の傷についてはあまり考えなくてもよかったし、俺は4歳のときから剣道をしていたので、同学年の中では腕力のある方だと自負していた。

「わかった。一応中止のサインはいつもの『危ない』だ。我慢せずにいつでも言えよ」

『助けて』『やめて』『許して』などの言葉はお姫様ごっこで馴れ合って使われていたから聞き流してしまう。

 全ての動作を中止する合図は『危ない』だ。

 誰かがそれを叫べば一斉に動きを止めるのがルールで、それは家具や生け花を壊す直前しばしば使われて事なきを得ていた。

「そんなこと言うはずがないよ。いっつもユルユルで縄を乗せてるだけみたいなのに」
 
 千鶴の挑発する言葉が俺の掛け金を外した。

 手首は着物の上から縛る。そうやって痕がつかないようにして肩甲骨が軋む程引き上げた。

 俺が選んだのは。『背面合掌縛り』と名前が付けられた縛り方だ。
 背中で手を合わせて合掌させる。
 それを高手小手縛りの要領で縄をかけていく。

 乳房の上に回した縄を、力を込めて1巻きずつ4巻まいて締め上げる。


縄を替えて乳房の下を巻く。息を吐くタイミングに合わせながら、肺が元に戻れないほどの力で、これも4巻締めて止めた。

 千鶴の目は焦点が定まらないようにボンヤリとなり、半開きの口が苦しげに呼吸をする。

 苦しさが千鶴を異質な世界に連れて行こうとしていた。
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