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Memory of Night 2
第13章 投影

 そこでふいに、亮の言葉が止まった。柔らかな笑顔が一転し、まるで何か大切なことに気付いた時のように目を見開いた。
 そのまま顔を凝視され、宵は首をひねる。

「……どうしたんですか?」

 何秒見つめられていたのか。唐突に、亮が破顔する。くつくつと、肩を震わせながら笑っていた。宵には何が面白いのか理解できずに、ただ目の前で人が笑っている様(さま)は不気味に感じてしまう。

「……そうか、だからか。僕としたことが、なんで気付かなかったんだろーね」

 独り言のように呟き、にっこりと歯を見せる。今度はきちんと宵に向けられた表情だろう。

「だからハルちゃん、君に構うんだね」
「……構う?」

 なんの話かわからず聞き返そうとした時だった。

「マスター、お電話が……」

 店の入り口から電話の子機を持って、キッチンスタッフがやってきた。

「ごめんね、宵くん、またね。お店混んでるから、6時半まで待たなくても、着替えてシフト入っちゃっていいよ」

 亮は頭を下げ、電話を受け取りそそくさと店に戻っていった。
 今日は春加がポールダンスを披露する日だ。混んでいるなら良かったのだろう。
 自転車の鍵をかけ、宵も店へと入った。
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