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Memory of Night 2
第13章 投影

「ーーはーい、可愛いお姉ちゃん。俺とお茶しない?」

 宵がバイトを終え自転車に跨がろうとした時だった。
 肩をぽん、と叩かれそう声をかけられる。
 振り向くと、そこにはジャケットを羽織り、髪をオールバックにした晃の姿があった。

「…………は? 何してんの? つかなんでいんの? 今日予備校じゃねーの?」

 服装からしておかしい。春加に誘われ、年齢をごまかして店内に入ったこの前と同じような格好をしていた。
 まさか、とは思うけど。

「わざわざ俺があの女と何もないか確認しに来たわけ? そこまで疑われるとさすがにムカついてくるんだけど」
「……違うってば。もう疑ってないよ。じゃなくて、そのハル姉に呼ばれたんだよ」
「は?」

 とりあえず帰ろう、と促され、宵は自転車を押して歩き始める。
 その後ろを、晃も追った。すぐに隣に並ぶ。

「一昨日電話が来て、見にこいって。予備校にいて出られなかったんだけど、留守電に入ってた」

 宵はもう言葉もない。あれだけ人の気持ちを逆撫でするような行動をしておいて、ショーに呼べるメンタルは何でできているのか。鋼どころかダイヤモンドででもできているんじゃないだろうか。

「来んなよ、無視でいいじゃん」
「それもなんか釈じゃない?」

 そうだろうか。挑発に乗って気に入らない相手のために時間を使い金を落とす方が、宵には勿体ないと思うが。だが晃の金銭感覚は、店の客たちと似ているのだ。
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