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Memory of Night 2
第30章 花魁ショー

 キッチンから出ていくと、宵の姿に気付いたらしく小走りで近づいてくる。

「Oh! 宵! ショーハ観テ、クレタ!?」

 変わらないどころか普段より二割増しくらいになったテンションに圧倒されそうになりながらも、宵は頷いた。

「はい、すごく良かったです。とても華やかで、綺麗でしたよ。楽器もできるんですね。三味線なんて、生で聴くの初めて……」

 素直な感想を伝えている時だった。ふいに頬に手のひらが触れる。はっとしてとっさに体を引こうとするも、遅かった。
 唇に柔らかい感触と共に、ちゅっとリップ音。

「Thank You!」

 呆然とする宵に華やかな笑みを残し、アメリアは去っていく。

「はい、浮気現場目撃。晃に報告だな」
「不可抗力だって……」

 いつから居たのか、春加はばっちり見ていたらしい。だったらなおさら、不意打ちにされたものだとわかるだろう。
 晃が帰ったあとだったが、最後に耳打ちされた言葉が脳裏に浮かぶ。

(指……切られる)

 さっきまで繋いでいた小指が疼くような気がして、宵は慌てて悪寒を振り払った。そうして晃の生き霊を脳内から追い出し、仕事へと戻る。
 こうして波瀾の花魁ショーイベントは幕を閉じた。
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