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Memory of Night 2
第34章 衣装合わせ

 ドアのプレートには用途や番号が書かれている。

「広すぎて迷いそう」
「そのための見取り図でしょ、宵、無くしちゃダメだよ」
「はいはい」
「ーー俺は、ここみたいだな」

 晃は大広間の階段を登り、左に曲がった突き当たりの部屋だった。
 鍵は開いていて、中に人の気配はなかった。

「宵も入る?」
「……誰かとの部屋なんだろ? とりあえず俺も自分の部屋探す」
「うん、じゃあまた」

 晃の部屋の相方はまだいないようだった。
 とりあえず一回離れ、宵も自分の部屋を探すことにした。

(つか、部屋割りふったの誰だ?)

 疑問だった。配っていた土方の様子を見ると、適当にペアを決めているわけでもなさそうだった。
 自分と晃が別なのも違和感だ。状況を見ても、ローズのスタッフとも外部の土方達ともほとんど面識のない部外者な晃を、誰と組ませるつもりなのか謎だ。

(ま、誰とでも上手くやりそうだけど)

 ローズのスタッフの参加者は二人男だったが他は女性ばかりだ。上手くやれそうではあるが、晃の同室の相手が女性だったら嫌だな、という気持ちは自然と沸いてくる。
 宵はもやもやとした気持ちで、渡された紙に書かれた番号の部屋を目指した。
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