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玉蘭花の香り
第2章 結婚のち別離、そして再会
ゴールデンウィーク中の大安吉日に、
結婚披露宴を執り行うことになっていた。

私の親族側の要望で、
格式の高いホテルでの盛大な式になった。

時の大臣まで来賓でやってくるほどで、
新郎側にとっては肩身が狭い感じだったかもしれない。


披露宴の後半の3度目のお色直しの時だった。

着替えが済んで介添人役の人にドレスの裾を直して貰いながら控え室を出て歩いていたら、
物凄い音を立ててトレイを落としたスタッフに出くわした。
その向こうのドアが空いていて、
中には信じられない光景が見えた。
新郎側の控え室の中で駿が、顔の見えない女性に背中から挿入していた。

こちらを振り返った女は、優子さんだった。
優子さんは無言でそのまま、立ち去ってしまった。


その後、私は何をしているかも判らないまま、フラつきながら披露宴を続けた。

そして両親と一緒に立ち、
全てのお客様を送り出した後、
静かに言った。


「お父様、この結婚は取り止めにします」

「えっ?何を言っているんだ?」

「理由は駿さんに訊いてください。
私、疲れましたのでひとまず着替えをしてきます」と言って、
控え室に戻ってしまった。

母が追い掛けてきた。


後から弟に聞いたところ、
残った父親が、
「駿くん、どういうことだ?」と訊くと、

「浮気がバレたんですよ。
浮気くらい、男の甲斐性じゃないですかね?お父さん?
美香さん、厳しすぎませんか?」と、平然と言ったそうだ。

美香の父親は、眉を上げて更に、
「浮気とは、どういうことだ?」と訊くと、

「ちょっと、控え室で女とヤッてた処に、
美香が来ちゃったんですよ。
大したことでもないのに…」と駿は答えたらしい。

弟が、そんな態度が許せず、
駿の頬を殴ったら、

「あーあ。
暴力ですか?
訴えますよ?」と言うと、
頭を振りながら新郎控え室にスタスタ歩いて行ったらしい。


駿の両親は、真っ青な顔で土下座をして謝ったそうだが、
それを無視するように、父と弟は、
私の控え室に向かったのだった。

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