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玉蘭花の香り
第5章 もっと近くへ
学校の見学は、楽しかった。

親が駐在員の家庭の子供たちばかりなので、
比較的生活水準も学力も高いようで、
礼儀正しそうな雰囲気だった。

親たちの求めるものは、
日本に戻った時に学力が高いこと、
受験に勝ち残れることのようで、
塾に行く子供も多いらしかった。


「私もここで定年退職したら、
受験用の塾でもやろうと思ってるんだ」と、
日焼けした顔で笑っていた。


「私…ここで仕事をしたいと異動のお願いを出してるんです」


「ちょうど産休に入る先生が出るから可能性はあるな」と、
先生はのんびりした顔で言った。


特に私の破綻してしまった結婚のことも聞かれず、
ホッとしながら学校を後にした。


その後、時間が中途半端だったので、
タクシーで老舗の小さい果物屋さんに行って、
ジャムとドライフルーツをいくつか買い、
果物の盛り合わせを昼食代わりに食べた。


一度ホテルに戻ると、
部屋はとても綺麗に整えられていて、
薔薇のブーケはクリスタルの花瓶に入れられていた。

空調も付けっ放しにしてくれていたので、
お花も元気なままだった。


シャワーで汗を流してから、
エステに向かった。

ロンのお父様はまだ、いらっしゃってなかったので、
先に施術を受けることにした。

コースは決められていたようで、
メニューを見ることもなく、
部屋に通された。

薔薇の浮かんだジャグジーに浸かりながら、
ウェルカムドリンクとして、
少し漢方的な香りがするお茶を出された。

血行を促進して、毒を外に出すと説明された。


その後は天国に居るような気持ちで、
女性が2人がかりで隅々まで磨いてマッサージをしてくれた。


時々、2人は台湾語で会話をしていたが、
あまり聞き取れないまま、
私はウトウト眠ってしまった。



「あら…ごめんなさい。
気持ち良くてすっかり眠ってしまいました」とベテランそうなスタッフさんに中国語で言うと、

「それは何よりです。
あちらで社長がお待ちですよ。
それと…こちらを良かったらお召しになってくださいと。
髪はアップにした方がお似合いかも…」と、
ピンや櫛などを置いたトレイを残して、

「上手く出来ないようならお手伝いしますのでお声掛けくださいね」と言って、
部屋を出て行った。
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