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玉蘭花の香り
第5章 もっと近くへ
その時、私の電話が鳴った。
父からだった。


「もしもし、お父様?
どうなさったの?
明日、帰るのに?」と言うと、

「早く知らせた方が良いかなと思って。
台湾の学校の採用、
内定したそうだよ?ひとまず、産休に入る教員の代わりで、
9月からだそうだよ。
良かったな?」

「お父様、ありがとう」

「昨日判ってたら部屋とか探せたんだろうけど」

「あの…お父様?
私、お父様とお母様に紹介したい人が居るの」

「…」

「あの…」

「男か?
台湾人なのかな?」

「そうです」

「帰国したら話を聞かせてくれ。
気をつけて帰りなさい」




ロンが心配そうな顔をした。

「お父さん?なんて?」

「帰国したら話を聞かせてくれって」

「僕も一緒に行こうか?」

「大丈夫よ。
それとね…ビッグニュース!!」

「えっ?何?」

「9月から台湾の日本人学校で働けそうなの。
内定貰ったって!」

「本当に?」


ロンは物凄く喜んで、
珍しく大きい声を出した。


「あのね、ロンの近くに居たくて、
お願いしてたの」


「何処に住むの?
一緒に住めるの?」


「えっ?」


「昨日、判ってたら、
物件見れたのに!」と、
父と同じようなことを言うので、
笑ってしまった。


そして、
「父が聞いたらとても喜ぶから、
教えてあげても良い?」と言うと、
携帯を手に電話を始めた。

楽しそうに早口の台湾語でひとしきり話すと、
電話の口を押さえて、

「父が、今夜も食事、
一緒にしたいと言ってるけど?」と言うので、

「ロンが良いなら、
大歓迎よ!」と答えた。


夕食は、ロンとロンのお父様との3人だった。

お父様は本当に私が台湾に住むことになったことを喜んでいた。
また、前夜、家族全員に会うことになって、
気持ちが負担でなかったかを心配もしてくれていた。

そして、心の底から、ロンと私が結ばれることを願っていると言った。

その為に必要なら、
私の家族に挨拶にも行きたいと言ってくれた。

9月からロンと一緒に住むとしたら、
それもとても嬉しいと言って、私の手を握った。


「私もそう思いますが…
両親に話をしてから…」と答えた。



その夜はロンと互いにゆっくり愛おしむように愛し合って、
翌日、空港に送って貰った。
保安検査に入る前も、何度もキスをして別れた。




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