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第11章 半年と３日

背中が起こされ体がぐるりとなってはじめて、自分がベッドに背をつけていたと認識した。

今度は上になったのだろう、揺れ動くー、いや、突き動かされる体が宙を浮遊する。

必死に手をついて体を起こそうとするも、怒涛のように押し寄せる悦楽に、声をあげるだけだ。

「あっ、...んぁっ、すご...イイっ」

揺れ動く胸先を舌で転がされ、吸い付いては、指で弄られる。

くねってよじれて飛び上がる体を、抱きしめられる。
汐里も負けじと、啓介の頭を掻き抱く。

飛び跳ねながらも、舌を交わし至近距離で見つめ合う。

「気持ち、よすぎて、...オカシく、なっちゃうぅ」
「...俺も」

ねっとりと舌が絡まって、唾液が行き交う。
互いの口内を舐めまわし、舌を吸っては、また差し入れる。
混ざりあって、蕩けて、ふたりの境がなくなる。

艶めかしく舌を交わしながらも、佳佑の指が汐里のお尻を広げて腰を突き上げる。

汐里も大きく揺れ動き、その力を利用してなんとか体を起こし、自ら飛び跳ねるように動き出す。

「んっ、...あっ、すごいっ」

小さく前後するように、また体が痙攣し始める。

余計に擦れて一気に加速してイってしまう。

「っあああ！...んっ、ふぁあっ、...んっ」

汐里の体が後ろ手をついて倒れ込んで、佳佑のソレが勢いよく汐里のナカから飛び出てしまう。

慌てて、それを握って口の中に迎え入れる。

「っ、は...」

体を起こしかけていた佳佑が、頭をベッドに投げ出すようにして耐えている。

そのしくざがぐっときて、手の動きを早めて、口の中で舌を転がす。

「...汐里っ」

余裕なさげな声が頭上でして見上げると、何やら手招きをしている。

「汐里も、こっち、向けて」

意味が分かるまで、数秒かかった。

そんな、体勢になった事がない。

躊躇いながらも、体をよじって、佳佑の頭のほうへ、足を寄せる。

がっつり掴まれて、素早く跨ぐように動かされ、その場所に佳佑の顔が沈んでいく。

いやらしい音と共に舌が踊って、いつもとは違う角度のそれに翻弄する。

「っあ、そっ、そんな、っんっ」

逃げようにも太ももをがっつり掴まれている。

手の中にある佳佑のモノに気づいて、汐里も舌を這わせてゆく。