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そぶりをやめて
第21章 288日
結婚当初、セックスは義務でしかなかった。

小学生の頃から知っていて、なんだか気恥しいのもあったし。
汐里は超久しぶりなのもあって、体がまだ慣れてなくて。
痛くて、苦しくて、早く終わって欲しいと願いながらだった。

それが徐々に、苦痛じゃなくなって。
慣れてきたのか、気持ちよくなってきて。
もっと気持ちよくなりたいと、探究心を覚えるまでになって。

キャンプの頃には、すっかり互いを知り、ハマって快楽に溺れていた。
あの期間は常に求められて、それが嬉しくもあって。

妊娠する為と大義名分を掲げて、汐里からも求めていった。


そうやって緩やかに性欲が上昇していった汐里に比べ、佳祐は比較的早い段階からぐんっとピークを迎えた気がする。

結婚当初は、それこそ汐里と同じ義務だったと思うのだが。

でも、いつからかー。

愛を囁くようになった。

初めは冗談だと思ってたけど。

それか、セックスの為の小道具的な?
盛り上げるためのセリフかなと。

だけど、どうやら本気らしい。


妊娠が判明して、セックスが出来なくなって。

でも、変わらず佳祐は愛を囁きながら、スキンシップを取ってくる。

きっといい“パパ”にもなるだろう。

ちょっと過保護なぐらい。


「...佳祐」

「んー?」

寝入り掛けていたのか、声がぼやっとしてる。
それでもいいかも。

なんだか、急に込み上げてきた。

「結婚してくれて、ありがとね」

「...おー。どういたしま...んぇ?なに、どうしたの?急に」

向こうを向いて寝ぼけていたのが、目が覚めたのかぐりんと振り返った。
たいして広くないベッドなので、至近距離だ。

「うん。なんか、急にそう思って」
「お。おお。そうなんだ」

びっくりしてる顔に、唇が触れるキスをする。

「結婚してよかった」
「お...。うん。それは俺も」

まだ少し戸惑ってる。
もう1回キスをする。

「言っとくけど、子ども、3人は欲しいのよ」

年齢的には厳しいかもだけど、自分たち兄弟の家族や友だちも3人のとこは多い。

「お?...おお」

「協力してね。色々と」

「...それって、どっちのい...」

また唇を重ねて。
今度はちょっとねっとり吸ってみる。

状況が把握出来ずに喜んでいいのか、戸惑う佳祐が面白い。

「え、汐里?」

「おやすみー」
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