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FREE BIRD
第6章 酔った勢いで
終電は酒臭い。


自分も臭いのにそう感じた。


夜の電車の窓に映る僕。


30なのにくたびれて見えた。


横に白髪まじりの男のサラリーマンが吊革にしがみついてゆらゆら立っていた。


このまま…何にも変わりなく生きていくんだろう。


見かけだけはこの男のように老けてゆくんだ。


無性にあがきたくなった。


嫌だ!


だけど窓に映った僕は無抵抗のまま吊革にしがみついてゆらゆら揺れていた。



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