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FREE BIRD
第75章 わかっていたよ
おしぼりとお冷を持って注文を取りに行った。


「お久しぶりです」


爽やかな笑顔は変わらないが青年ではない彼が声を掛けた。


「ああ、久しぶり」


「わあ、覚えてていただけたんですね!」


そう応えると、今度は連れの女性が嬉しそうに笑った。


彼女もまた若さとは引き換えに女の色気に深みを増した魅力的な女性になっていた。


「ご注文は?」


「「特製ブレンドで」」


二人声を揃えて言ったから、少し可笑しかった。


「承知しました。とびきりのを淹れますよ」


そう応え、カウンターに戻った。


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