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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第17章 It's all right. 3


あれ?レイの声?

苦手なレバー。

今日は生姜をたくさん入れた甘辛い炒り煮。

夕食の膳の中の残りの一品だ。

嫌だなぁとギュッと目を瞑り、ちょこっと端っこを嚙んだ時。

レイの声がしたような。

口の中に少しだけ嚙み切られたレバーの味が広がる。

うえぇえぇ。やっぱ好きに離れないよぉ。

慌ててお茶で流し込む。


「#$%&*+!☆□#$‘¥!!!!」

え?やっぱりレイの声だよ!

箸を置き、部屋を飛び出す。


「そんな筈ないわ!ちゃんと診たのっ?

CTは?MIRは?血液検査だってそんなすぐ結果出ないでしょ?

レントゲンもちゃんと診たのっ?!」

廊下には朝倉医師とレイ。とレイを宥める数名のスタッフ。

スタッフには目もくれず朝倉医師に喰ってかかってるレイは

ボロボロ涙を流してて…。

いけないものを、見てしまった?

「何度でも言ってあげるわ。

 疲労、過労によるものよ。あと軽度の栄養失調によるものよ。」

朝倉医師は至って冷静に腕を組んで。喰ってかかるレイに告げている。

そして、私に気付いて。

レイを宥めるスタッフに何かを告げ。

私に部屋に戻りなさいと合図をして、こちらにやって来る。

「何よ?治せないからって逃げんの?このヤブ医者っ!」

と朝倉医師の背に向かって悪態をつくレイ。

こっちに向かって歩きながらアハハハと笑う朝倉医師。

掴みかかろうと暴れるレイをスタッフが慌てて取り押さえ、

どこかへと連れていかれる。

その間も

「離せ!.......お願い、もう一度ちゃんと診て!

 悪かったわ!お願い!お願いだから!!」

涙声で叫ぶレイ。

そんなレイの様を呆然と見ていると、

朝倉医師に肩を抱かれ部屋の中へと導かれた。

やだ。どうしたの、レイ。

あんなに取り乱して。誰の身になにがあったの?

「レバーがまだ残ってるわよ?沙織ちゃん?」

とテーブル前で夕食の膳を見て笑いながら朝倉医師にそう言われ我に返る。

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