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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第21章 Shaking feelings
“cherry blossom”での沙織ちゃんのステージが終わった時。

怒号のような歓声と拍手が鳴り響く中、

俺は恐らく社長が向かったであろうレストルームに向かった。

こっそり中の様子を伺う。

いた。多分顔洗ったんだろう、眼鏡を外し顔中から水が滴り落ちてる。

そして、信じられないといった感じで鏡の中の自分を見ている。

そりゃ信じらんないわな。耳まで真っ赤になった顔なんて。

洗面台に両手をつき、がっくり項垂れてる。

そりゃあねぇ。

あんだけ堂々と公衆の面前で、歌にのせてとは言え愛の告白ぶちかまされちゃあねぇ。

あれは、どんな男でもオチるさ。オチない方がおかしい。

しっかしウブな反応。

今どきの男子高校生でも、もう少しまともな反応するぜ?きっと。

さあ、どうする。社長。

怖気づいて逃げてる場合じゃないぜ。

あんなまっすぐな恋心見せられて応えないなんて、オトコとしてどうなんだよ?

一度は蓋した感情、揺れ動いただろ?グラグラと。どうしようもないくらいに。

早くしろよ?

俺だってあんな沙織ちゃん見たんだ。

本気で欲しくなっちまってんだ。

玉砕確定だけどな!

それでも、社長が彼女を袖にし続けるんなら、

そこに優しい言葉でつけ込むからな!

あぁ、もう。何をそんなにウジウジする必要がある?

なにが問題だって言うんだ!バツイチがなんだ。

今現在既婚者でもなんでもない。

なにが問題なのか俺にはサッパリ分からねぇ。

ん?すっげぇ水音がする。

そっとまた中の様子を伺うと、

また社長が勢いよく出した水をすくい何度も顔をバシャバシャと洗ってた。

やってろ。その赤面は洗っても取れねぇよ。

社長が今夜この店にお連れしたのは、外務大臣だ。

まだ客席の方から聞こえる歓声は収まってないが、

このまま放ったらかしにしておくわけにもいかないだろう。

社長の代わりに、俺が行くか。

まだ聞こえる勢いのいい水音を背に、客席に戻って行った。

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