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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第4章 ASAHINA
バツイチだということだけど。女の人には不自由してないだろうなぁ。

何だか女性モデルの間では、社長に関する怪しげな都市伝説が

囁かれているみたいだけど。嘘みたいな都市伝説。

社長のカリスマ性があるからなんだろうけどね。きっと。

今日は寒いから、ポットのお湯、もう一度沸かしなおしておこう。

コーヒーメーカーもキレイに掃除して、薫り高くあったかいもの、

お出しできるように準備しよう。



「もうすぐ、レイ・ルーカス様ご来店ですよ、社長。」

給湯室に声を掛けた後、社長室のドアを軽くノックして入りそう報告する。

社長は、デスクにつき書類に目を通しながら、ああもうそんな時間かと呟く。

「楽しみですねぇ。あの“夕凪”に会えるんですよ。」

「正体お披露目前、なんだろ。スタッフにも口外しないように注意しておけよ。」

書類から視線をこちらにやりながらそう言い、フッと笑う。

「まぁ、ウチのスタッフだ。口止めしなくてもその辺はちゃんとわきまえてるか。」

「ああ、新人百瀬ちゃんには念のため私の方から言っておきます。」

また書類に視線を戻す。

「ところで。レイ・ルーカス様って、社長の、お知り合い、ですか?」

ちょっと遠慮気味に、先日からずっと気になっていたことをぶつけてみる。

「何言ってる。お前も知ってるはずだ。元ジュリア名義でモデルやってた、アイツだよ。」

書類をデスクに戻し、決済の印を押しながら笑う。

「この案件は、やってみる価値ありだ。早急にチーム立ち上げろ。」

決済印を押された書類を受け取る。

一ノ瀬の案件だ。一ノ瀬、良かったな!

「ええ?ジュリアですって? だって、あいつ。ピーク時に急に

 ウチのオファー受けて、契約終了後、何の連絡も寄越さないで辞めて!
 
 しかも、あいつレイ・ルーカスが本名なの?!」

ジュリア。中性的なエロティシズムを前面に打ち出し、モデル界では

引っ張りだこモデルだった。有名なファッション雑誌の表紙を何回も飾っていた。

ちょうどASAHINAの創成期がジュリアのピーク時だったが。

引く手あまたなモデルなのに何を思ったか、ダメ元でオファーしたウチの

仕事を格安で受けた変わった男性モデル。



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