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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第26章 What do you mean?2nd volume 

「へぇ。この子がまりかが言ってた沙織ちゃん?」

2人で聡の部屋で夕食を作って、食べ終えたあと例の動画を見ている。

タブレットを2人覗き込むこの距離感。

今までなら何ともなかったのに。すごいドキドキ。

「お似合いだねぇ。この2人」

「やっぱ、聡もそう思う?」

聡もそう思ってるんなら間違いない。

聡も仕事柄、いろんな人に毎日のように会う。

そして、普通に接した時よりも、

カメラのレンズ越しに見た時その人の人柄なんかがよく見えるって言うの。

結婚式の写真とか撮るお仕事の時なんか、特に。

ダメになるかもな、と思ったカップルはほぼ別れちゃったりするって。

そんな聡がお似合いだって言うんだもの。

「この男の人、まりかのとこの社長なんだろ?イケメンだよなぁ。」

拗ねてる感じゃなく、ただただ賞賛。よかった、聡そんなタイプじゃないから。

「こんなに相手をなにもかも包み込もうとする大人の表情。なかなか見ないよ。」

はぁと感嘆のため息をつく。

「凄い惚れ抜いてんだよね、沙織ちゃんに。

いい貌だよ。カメラに収めたい。」

へぇ。聡ってば。プロみたい (笑)

「沙織ちゃんにだけ向ける貌だから、そうそう撮れないだろうけどね。」

そうだよね。

「でも、俺。ちょっと気になる。」

え?どうして?

「ここ。沙織ちゃんの、ここからの表情。」

終盤シーンを少し前に戻して指をさす。

「ほら、ここ。このターン後」

愁いを帯びた顔を指さすけど。

私にはこのルンバ踊り始めた最初っからの沙織の表情と一緒にしか見えない。

切なくなるようなこの表情。ゾクゾクしちゃうよ。

「何かを決めた顔だよね。直に告白か?」

う~んと唸って

「いや、告白は今全身で表してる。なら………。」

え、なに不吉なこと言ってるの。なんでそんな声のトーン?

「この告白を機に決別。か。」

はぁ?

告白しといて決別?

ポカンとした顔で画面を凝視したままの聡の横顔を見る。

「なんで、そうなんのよ。」

「わかんない?」

そう言い、聡が画面をとあるところで止める。

そして、沙織の表情がアップで映し出されたところをトンと人差し指で叩く。

「彼女の心が。泣いてる。そういう顔だよ。」



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