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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第4章 ASAHINA
「百瀬さん?」

呆然とこの状況を見ていた私に、桜井さんが不思議そうに声を掛ける。

そうだった。お飲み物、お伺いしなくては。

「はいっ!………すみません。」

慌てて応接テーブルに向かう。

「いらっしゃいませ。……お飲み物をお持ち致しますが、

 何かご希望のものは御座いますか?」

緊張のあまり詰まる喉から、辛うじて言葉を絞り出す。

「ああ!ありがとう。あと、これね。マリトッツォ。

 皆さんでどうぞ。

 あ、でも、ここの超人気らしいから、私たちにも頂けない?」

にっこりと笑う美女が某有名店の大きな紙袋を差し出す。

「は、はい!」

「マリトッツォとは、いいねぇ。百瀬さん僕にもね。」

美少女もにこにこと笑いながら私を見ている。

ああ、今日はなんて日かしら!

大好きな桜井さんとたくさん会話ができたうえ、

憧れて大好きだったジュリアが目の前にいて。

こんなに可愛い美少女ににこにこと見つめられて。

「サオリ、コーヒーでいいわよね?」

「うん、寒かったからあったかいコーヒー嬉しい。」

「じゃあ、百瀬さん。コーヒーを取り敢えず

 社長の分も合わせて4つお願いするよ。」

よかった!コーヒーメーカーきれいに清掃してスタンバイしてて!

おいしい、薫り高い。そして寒い中来てくださったジュリアさんたちに

温まってもらえるようなコーヒーを淹れよう!

マリトッツォの紙袋を受け取り、お礼を述べ急いで給湯室に戻る。
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