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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第2章 2  レイ・ルーカス
彼女は彼女が1歳の時に母を病で亡くし、

その後父と年の離れた兄と一緒に渡米したの。

彼女の父が友人と立ち上げた会社の経営基盤をLAに移したので

生活もそちらでっていうのと。彼女の兄の留学もあって。

彼女の父が妻を亡くした悲しみから立ち直るべく、

仕事に没頭したくて日本を離れたかったんでしょう。

妻との思い出がたくさん詰まったこの地から離れて。

日中は彼女の兄はもちろん現地の大学通っていて。

彼女の兄直人と私が出会ったのは、そこでだったの。

直人は当時19歳になったばかり。サオリは2歳。

直人は当時から物怖じしない、ナイスガイだったわ。

それとは裏腹に、サオリは母恋しい、言葉がまるで分らず状態。

忙しい父とキャンパスライフを送る直人。

シッターさんが常駐して、サオリの面倒を見ていたんだけど。

シッターも未婚の女の子だったのよね。

むずがり、懐かない、泣いてばかりのサオリをどうしていいか分からず

彼女はサオリを近所に住む自身の祖母と祖父宅へ連れて行ったの。

祖母は現役を退いた幼児教育・心理学の大学教授。

祖父はまだ現役の大学の言語学者。

幼いとはいえ、サオリは日本語で意思表示をしている。

若いシッターの彼女はその言葉を知りたくて、

母を亡くした幼い子の心を慰めて、慈しんであげたくて。

運命の出会いだったの。

今のサオリが出来上がるための。

サオリの父の許しを得て、サオリは日中シッターの祖母・祖父宅に

通うようになったの。

祖母はアンリ・ルーカス

祖父はジョセフ・ルーカス 共に各専門分野で名を馳せた教授だったわ。

ええ、私の祖母祖父でもあるの。

よく祖父母の家に出入りしていた私は、サオリの兄直人とも

家族ぐるみのお付き合いってやつになったの。

言語学者である祖父は日本語もとても堪能で、世界各国の言語にも精通していたわ。

幼児心理学専門の祖母と言語学者の祖父と交流していくうちに、

サオリも泣いてばかりの時間が減っていった。

子供らしく笑う日々が増えていった。



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