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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第13章 It's all right. 2

“ナイチンゲール”に寄った。

貧血の薬がなくなりそうだったから、というのもあるのだけど。

今日、ここに来たのはピルを飲ませているサオリの次回『生理』

をいつ頃にするかの相談だ。

常時ピルを飲ませている。

まだサオリはベイベちゃんなままだから妊娠の心配はないのだけれど。

生理不順だったため、いつ始まるか分かんない子だったの。

生理痛も酷く、酷い貧血なもんだから。ぶっ倒れちゃうのよね。

怖いじゃない?

でも“children”の薬がいかに優れたモノだって、所詮は薬。

本来なら毎月体から出てゆくはずのモノを体の中に薬でそのまま留めているのだから。

たまには止めて。留めていたものを出させ、体ごと浄化させなければならない。

サオリの年間スケジュールを鑑みながら、

最低でも年4回は生理を起こしておかなければならない。

ならば。もうすぐ12月。クリスマス前に渡米するから、それまでの間に。

それと健康診断の結果もとっくに出てるでしょうからね。


「健康診断は、貧血以外何の問題もなかったわ。」

朝倉医師がにっこり笑って診断結果俵をサオリに渡す。

「でも、もうちょっと太った方がいいわ。

 ダイエットが気になるお年頃だからしょうがないんだろうけど。

 いい?女の子はねダイエットし過ぎちゃうとおっぱいから痩せてっちゃうのよ?

 彼氏がガッカリしちゃうわよ?」

冗談のつもりで言ったんだろうが、

俯き顔を赤くするサオリを見て、あら。って顔をする。バカ。

あれあれ~?というその目をこちらに向け、続ける。

「で。貧血の薬とピルね。出しとくわ。」

「あと、生理、です。」

あれあれ~?の目を受け流してタブレットを出しながら言ってやる。

「年明けからかなりタイトなスケジュールになりそうなので、

 12月の早いうちならどうかと。」

う~んと言いながら卓上カレンダーを手に取り、考えている。

「今回も、入院の方向で?」

「出来れば。クリスマス前に渡米しますし。いい健康状態にしておきたいですから。」

「あ、そうね。じゃあここ、ここどうかしら。」

と朝倉医師が日にちを提案しようとした時

「ねぇ、レイ。入院しなくちゃ、ダメ?」

とサオリが珍しく難色を示してくる。

「え?どうして?」

「……………。」

俯いて何も言わない。



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