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女優
第13章 その後
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ある日、愛子は事務所に呼び出された。
事務所からは愛子の借金の回収のために
デリヘルのバイトを斡旋された。
借金まみれの愛子にしてみれば
断れるハズもなく渋々了解した。
社長室から出たところで
マネージャーと出くわした。
彼は例の温泉での
乱交プレイの裏モノが流出したことで
愛子に手を出したのが案の定、
事務所にバレて降格させられ、
今や雑用係として身を落としていた。
「愛子ちゃん、お互いにつらいけど頑張ろうな」
愛子に語りかけていたが、
まるで自分に言い聞かせるような口調だった。
『あんたの降格は自業自得じゃない』
もうあなたの顔など見たくもないとばかりに
愛子は足早に事務所を後にした。
気晴らしに以前のアイドル時代のように
いろんなものを爆買いしたかったが
財布の中身は
わずかな生活費しか残っていなかった。
アテもなく街をふらついていると、
ひとつのギャラリーが目にとまった。
『近藤真一 個展』
看板にはそう記されてあった。
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