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キャンバスの華
第5章 華の嫉妬
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風呂屋の仕事の帰り道 華は一言も言葉を発しなかった。
「今日は男湯が終わりましたから、明日は女湯ですね」と
明日の作業の確認をしても、
うんともすんとも言わなかった。
どうしたのだろうと思いながらも、
もしかしたら仕事モードになると
寡黙になるのだろうかなどと思っていた。
家にたどり着いて荷物を置くとフラフラ状態で
早く一風呂浴びてゴロンと横になりたい気分だった。
「次郎ちゃん・・・・」
家に帰ってからようやく華が言葉を発した。
「はい、なんでしょうか」
「ちょっと褌(ふんどし)を解いてごらん」
「は?」
「早く!!」
華の言葉に怒りが感じられたので、
次郎はあわてて褌(ふんどし)を解いた。
華は次郎の前にひざまづいて、
へのこ(ちんぽ)の匂いを嗅ぎだした。
「次郎ちゃん・・・・あんた・・・・ヤッたね?」
「は?」
「しらばっくれてもわかるのよ、
あんた、あの風呂屋の奥さんとヤったでしょ。
奥さんの艶っぽい声が聞こえてたのよ
股間の匂いがそれを物語ってるわ」
怒りをこめて次郎を睨むと、ちんぽを強く握り締めた。
「い、いえ・・・けっしてそんな・・・・」
風呂屋の女将さんに二人だけの秘密と念を押されたので
田舎モノでバカ正直な次郎は決して口外してはいけないと思った。
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