この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
胡蝶の夢
第4章  檻 




僕は箱に手を伸ばした。


何かの罠ではないだろうか?


どこかで黒崎の高笑いが聞こえるような気がする。


けれど、よく見るとその箱には小さな紙が貼り付けてあった。



『どうぞ使ってください』



控えめな小さな字でそう一言だけ添えてある。


これは…。


黒崎じゃ…ない…。


おそるおそる箱を開けると、そこには男物の衣類が一式入っていた。


天の助けとばかりに慌てて袖を通す。


こんな事をするのは誰だ?


誰がこんな事をしてくれる?


入っていた黒のパンツと白い薄手のシャツを纏う。


これでみすぼらしく裸で出歩く事は無くなった。


この屋敷がどこに建ち、どのような使われ方をしているのかは知らない。


それでも外に出るには衣類が必要だった。



『ありがとうございました』



ひらりと衣類に紛れていたメモ書きが宙を舞った。


円をかいて落ちていく。


ありがとう?


誰だ?


白いメモは昨晩助けたはずのあの少女を思い出させた。


まさか!!


いなかったはずだ。


あれは幻想だった…。


でも…


本当に幻想だったのか…?


僕は慌ててドアノブを掴んだ。




.
/168ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ