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秘匿の闇市〜Midnight〜
第5章 禁じられた二人



「気になる?」

「…………」


 佳子の館で、何人もの女達が彩月に色目を使っていた。

 今のあさひは、きっと彼女らと同じ顔をしている。


「うぅっ……」


 あさひの羞恥が極限を超えた。

 人間は、涙まで抑えられないのか。


「あっ、イヤじゃなくて……そのっ、……こんな気持ち、自分でも分からなくて……」


 恋と呼ぶには、あさひは幼い。快楽だけを教え込まれてきた女は、感情になると赤子も同じだ。


「意地悪しすぎちゃった」

「え……」

「加虐心、どこまで煽るつもりだよ。お前」

「──……」

「困った顔見たから、満足」



 もう言葉はいらない。

 身体中にキスや愛撫を受ける内に、あさひは内股を開かれていた。立てた膝に彩月の指が触れるだけで、甘く温かな心地に溺れる。彼女の目の映すものが自分であるというだけで、他に何もいらなくなる。


「ああっ……──アンッ、あっ……そこ、はっあん!……っ」


 みだりがましい音に、耳まで疼かせられながら、弱い場所ばかりおかしくなっちゃう、とあさひは叫ぶ。


「仕方ないだろ、あさひの身体、あたしは知り尽くしてるんだ」

「でもっ……ァ"ア"ッ!」

「それより、声。豪快だなぁ。あさひを大好きな叔母さん達に聞こえるよ。こんなの見られたら、あたし訴えられるじゃん」

「あああ……ぐす……んっ!くぅ……」

「泣くかよがるか、どっちかにしろって」
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