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第6章 第二話　【めざめ】　再会　

　幸は内心、アッという想いであった。とりとめもなさそうにふわふわとした印象ではあったが、流石に弥生の兄だ。内面は外見と違うのだろう。何も判っていないように見えて、実は幸のことなどすべてお見通しといった感がある。
　だが、他人に警戒心を抱かせないというのか、人懐っこいというのか、好印象を与えてしまう男であった。少々、喋りすぎる嫌いはあるが。