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第17章 番外編第二話【薔薇ものがたり】～或る画家の絵～　

「お詫びだなんて。あれは私も不注意でしたから」
「じゃあ、お近づきの印に」
「―」
　弥生は言葉を失った。お近づきの印などと言われて、容易く受け取って良いものだろうかと一瞬悩んだのだ。
　その弥生の反応に男はあからさまに落胆の色を浮かべた。
「済みません。変な言い方をしてしまって。余計に警戒されるようなことを言ってしまったみたいですね。駄目だな、俺」