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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第20章 番外編第三話【秘恋~背徳の恋~】 濁世の花 
 とりあえず、客間として使っている小さな座敷に布団を敷いて横たわらせたのだが、男は直(じき)にめざめた。光円がとくに命じて作らせた粥を運んでくると、男は一杯めをすぐに平らげ、続いて何度もお代わりをし、鍋の中はすぐに空になった。よほどの空腹であったに相違ない。その豪快とも言える食べっぷりを光円は息を呑んで見ていた。
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