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狂愛の巣窟
第5章 【隣人に魅せられて…】





この日見た事は誰にも言わなかったし、知らないテイでやり過ごそうと思った。
誰にでもおっ広げに話せない性癖の1つや2つあるだろうし。
ただ、面白いもの見せてもらったなって感じです。




旦那さんは私が見るだろうと想定してたって事なのかな。
それとも偶然?
私がガン見するものだから見せてやるよ…的な?




バッタリ会ったらどんな顔すれば良いのだろう?
普通に挨拶出来るかな。
いや、しなきゃ。
見たけど、特に何も……だし。
ポーカーフェイスが一番よ。




そう思っていたのですが。











「あの、妻の実家から林檎がたくさん送られてきたのでコレ皆さんでどうぞ」




割と早く目の前に現れました。
まぁ、お隣ですから。
こんな事もあるでしょう。
ほんの数時間前にあんな事があったはずなんですが。
見事なポーカーフェイスぶりは旦那さんの方でした。




袋に入れられた林檎を受け取りお礼を言う。
しかも、旦那さん1人で?




「あれ、今日奥さまは?」




しまった、思わず聞いてしまった。
全然関係ないのに。




「あ、妻は夜間学校の教員をしておりまして…僕も塾の講師を」




「え、そうでしたか、凄い、教師なんですね」




「はい、もう職場に向かいました。すみません、妻と行き違いで届いて夫婦じゃ食べきれなくて」




「いえ、ありがとうございます、頂きます」




たくさんまだ袋を抱えてらしたので。




「では、これで」




今からご近所さんに配りに行くらしい。
凄く腰が低くて丁寧で爽やかな印象。
さっきの狂気じみた荒々しいセックスを見せてきた彼と同一人物とは思えないほど。
すぐにご近所とは打ち解けていました。




人には誰しも裏の顔があるんだと思う。
実際私もそうだし。
専業主婦の傍ら、不倫も近親相姦も経験してる。
周りから見たらそんなの全然気付かないほど私は夫一筋の主婦なんだろう。




仲の良さそうな夫婦でも、隣人のように見せるセックスに快楽を置く夫婦も。




再びインターホンが鳴ってまさか…と走り出していた。
これは運命…?必然なの…?
あのセックスが脳から消えない。
どんな理由でも良い、あなたから来て。




勢いよくドアを開けてしまった。




「えっ…!?」













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