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狂愛の巣窟
第4章 【意のままに踊らされて…】





そして、30分後にゆっくり家の中に戻りました。
本来なら往復に1時間かかるし買い物してたらそれ以上家を空ける事になります。
おそらく気を抜いていたのでしょう。
帰って来てるはずもない私の存在など気にもしていなかったと思います。




やはり聞こえてきました。
有紗の部屋から2人の激しく交わる音と声が。




「有紗、上乗って…」




「んんっ……」




「自分で腰振ってみ?気持ち良いところ探ってやるよ」




「あっ……ダメっ……」




「もうイった?ハハ、お前可愛いな」




「いっくん……はぁ……いっくんキスして」




唾液を絡ませる音も耳を澄ませば聞こえてくる。
やっぱりそうだっか。
2人はデキていた。
いつから…?
ううん、そんな事は問題じゃない。
どうすれば…?




「有紗……まだ痛い?」




「まだちょっと……でも嬉しい気持ちの方が大きい…っ」




「はぁ……すげぇ可愛いな、有紗は」




「あっ……」




「ここ気持ち良いんだろ?またイかせてやるよ」




ドアの向こうで淫らに身体を重ねている子供たち。
有紗の方が一颯くんに熱を上げている気がした。
若い2人の喘ぎ声を耳に残しながら私はその場から去るしかありませんでした。




親としての複雑な思いと一颯くんに対する嫌悪感。
面と向かって言えるかしら。
どの面下げて…?
その場を押さえた方が良い…?
でもそんな事をしたら有紗が傷付くかも知れない。




とりあえず一颯くんの出方を見る事にしました。





翌日の朝。
何の変わりもなく後ろから抱き締めてくるのに身体が凍りつく。




「十和子さん……昨日はセックスしてなかったね?すげぇ嬉しい」




享さんとしなかった事に悦んでいるなんて歪んでる。




「ごめん、今日はこれから出掛けるの、だから離れて?準備しなきゃ」




「え?誰と?」




「享さんも知ってるお友達と会うの」




「男?」




「違うわよ、女の人」




「そうなんだ、じゃ、チャージさせて?」




「だから離れてってば」










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