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欲しいのは愛だけ
第10章 新たな暮らし
「もう1人っていうより…
俺、メイとの子供なら、何人でも欲しいよ?
きちんと養えるだけの経済力もあるつもりだし。
俺、一人っ子だったから、
兄弟に対する憧れもあるし…」

航平さんの声を聴きながら、
涙が出てしまう。


「いや、メイの気持ちも判るよ?
メイメイのことを考えてのことだってことも。
メイメイはさ、父親が俺だと思ってて、
メイのことは義理の母親だって判った上で、
この家に来てくれてる。
そこは絶対に揺るがないようにしてやるつもりだよ?
でも…我が儘かもしれないけど、
出来たらせめてもう1人、子供欲しいな」


「…私、良いお母さんで居れるかな?」


「メイはね、
変わらずそのままで居てくれるなら、
最高の奥さんで、
最高のお母さんだよ?
もし、メイが、
身体にどこか異変を感じてて、
そのせいで子供は欲しくないって言うなら、
尊重するよ。
でもさ、子供欲しいけど、
メイメイのこととか、
これからの親子関係への不安が理由なら、
それは認めたくないな。
そこはさ、2人で話し合ったり、
協力し合ったり、
子供達ともきちんと向かい合って乗り越えるものだと思うから。
それが、家族じゃないのかな?」


「航平さん、あのね…」


「ん?なに?」


「のぼせてきちゃったみたい」


「うわ。
大丈夫?
上がって、お水飲もうね?」と、
航平さんが慌てて立ち上がろうとすると、
航平さんまでクラッとしたみたいでもう一度座り込んで、
私にザブリとお湯が掛かってしまって、
2人で笑ってしまう。


「メイは、笑顔が一番だな?
でもさ、すぐに結論出さなくても良いんでしょ?
ほら、身体に負担が掛かるといけないから、
2、3年、あけた方が良いだろうし。
ゆっくり考えよう?」とキスしてくれて、
今度は慎重にゆっくり立ち上がって、
私の手を引いてくれる。



まだ時間はあるから、
ゆっくり考えれば良い。


そう考えたら、
少し気持ちが楽になった。


お水を飲んで、少し涼んでから、
ベッドに入ると、
航平さんはまた、濃厚なキスをしてくれる。


「あのさ、2、3年はあける必要あるし、
どうするか考えるけど、
メイのことは抱きたいよ?
コンドームの材質、変えたけど、まだ少し痛いんだよね?
外に出せば大丈夫…って訳ではないんだよね?」

「基礎体温測ってるけど…?」




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