この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第19章 ~歪んだ愛慕、愛執は星を狂わす~
恋は盲目、彼女はそれに気づけない。
それこそがミモリの矛盾を生み出した。
「それを信じるあたりが利用されてる証拠、本当にコスモ国王がそれを望むなら、あなたにこんな事を頼まないと思いますが」
「そんな事……わたしにしか出来ない事だから、スオウ様の為に……」
だからこそ利用されたのだと。
信じるあまりに、その事実を受け入れられない。
「頼む方もどうかしてるが、実行する方もどうにかしてる。同情の余地もない」
ケイルは冷たく言い放つ。
「ミモリ……陛下を信頼しているのなら、こんな事するべきじゃなかった。内乱をどうにかして欲しかったのなら、どうしてそれを陛下に相談しなかったんだ」
それでもヴィストーターは彼女に優しい口調で話しかける。