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第10章 デビュー戦

「今、何人？」

「4人です、全員リピーターだから大丈夫です」

ガードマン役の男性の報告を聞いてから、北条が夫人の顔を見る。

「あとは任せるよ」

「もちろん、そのつもりよ」

夫婦で会話してから、夫人はみくの顔を見る。

「とりあえず、ひと回りしましょう」

みくの背中を後ろから押して、夫人が売場を回る……手の震えが止まらないまま、みくもぎこちない動きで進む。