この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
近くて遠い
第4章 決意と出会い
────…
他の街がそろそろ眠りだそうとするころ、起きる街がある。
特有の雰囲気と香り
ネオンが輝くその場所に私はいた。
もうこれしかない。
選択の余地がないのだから。
私は意を決して、『radice(ラディーチェ)』と書かれた高級そうなお店に入った。
「いらっしゃいませ!!……?あの…お客様は……」
「働かせてください!!!!!!!!」
インカムをつけたその男性に私はすかさず頭を下げた。
夜の仕事はしない──
お母さんとの約束を私はついに破ろうとしていた。
「ちょっ…君!いきなりなんなんだ!」
「働かせてください…お願いします!お金がいるんです!!」
慌てる男性に構わず私は必死に頭を下げ続ける。
「お願いだから大きな声を出さないでくれ…店内に響いてしまうだろう…」
「何でもします!どんな雑用でも!お願い……お願いです。」
「だから、静かにしてくれって…大体君この世界をそんな甘くな──」
「ちょっと一体どうしたの?!大きな声が中まで響いてるわ!!」
他の街がそろそろ眠りだそうとするころ、起きる街がある。
特有の雰囲気と香り
ネオンが輝くその場所に私はいた。
もうこれしかない。
選択の余地がないのだから。
私は意を決して、『radice(ラディーチェ)』と書かれた高級そうなお店に入った。
「いらっしゃいませ!!……?あの…お客様は……」
「働かせてください!!!!!!!!」
インカムをつけたその男性に私はすかさず頭を下げた。
夜の仕事はしない──
お母さんとの約束を私はついに破ろうとしていた。
「ちょっ…君!いきなりなんなんだ!」
「働かせてください…お願いします!お金がいるんです!!」
慌てる男性に構わず私は必死に頭を下げ続ける。
「お願いだから大きな声を出さないでくれ…店内に響いてしまうだろう…」
「何でもします!どんな雑用でも!お願い……お願いです。」
「だから、静かにしてくれって…大体君この世界をそんな甘くな──」
「ちょっと一体どうしたの?!大きな声が中まで響いてるわ!!」