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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第16章 媚薬
「はい、お待ちしております」

受話器を置いた後、香奈子は不安げな表情のまま食卓を片付け始めた。

ティーカップに残った香りが吐き気を誘い、眉をしかめた。

「今日は何だか身体の調子がおかしいわ」

額に手を当ててつぶやいた。

さっき飲んだ薬は、まだ効果が現れていない。

不快な身体の火照りがまだ続いていた。

ふと、これはレモンティーのせいではないかと思った。

ダイエット促進の飲み物だと聞いて、飲み始めたのだが。

(でも・・・・)

最近、違和感を覚えるようになっていた。

年頃の娘にも飲ませている事だし、変な成分でも入っているのじゃないかと心配になってしまう。

『一種の精力剤でもあるんですよ・・・研究しましてね』

昨夜、竹内に話すと悪びれずに説明を始めた。

『そりゃそうでしょう・・・。ダイエットをしていると、どうしても元気を無くしてしまいますからね、他の商品と違い、お客様の健康を第一に考えているんですよ』

説明を受けて納得をしてみたものの、今朝の体調の悪さは尋常ではない。

明日からは圭子にも飲ませるのは、やめようかと思うのだった。
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