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第2章 Day 1

真子は夫以外の男を知らない。

恋愛結婚ではあったが、夫はもともとセックスには淡泊だった。

付き合っていたころから、デートでは必ずホテル……ということはなく、「何もなく」終わるデートも珍しくなかった。

結婚してからもそのペースは変わらず、レスというほどではないけれど、数週間に一度あるかないかの状態がずっと続いた。

真子自身もそれほど性に貪欲というわけではないので、別段不満を抱いているわけではなかった。

しかし、半年前、夫の仕事が一段と忙しくなるのを機に完全にレスになった。

皮肉なことに、それを機に、真子の欲望が少しずつ目覚め、小さな火が少しずつ勢いを得て、炎へとメラメラと立ち上がるさまに真子自身も驚きを隠せなかった。