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αお姉ちゃんとΩ妹ちゃん
第1章 序
ズボンのウエストからするりと左手が侵入してきた。その手は谷間をたどり、いとも簡単に私の秘部へたどり着く。そしてショーツ越しにぴったりと指を這わせたきり、動かなくなった。
確かめなくても分かる。これは隣に立っている姉の左手だ。混雑しているとはいえ、後ろはボックスシートの背もたれで、左には扉があるだけ。
電車の揺れでごくわずかに刺激されるが、その手は全く動かない。それなのに私の秘部はどんどん熱く、濡れそぼっていく。
真っ直ぐ立っていられず姉にもたれかかった。
「どうしたの? 気分悪い?」
ただ妹を心配しているだけの声色。黙って下を向いたまま頷く。
「次の駅で降りよっか」
もう一度頷いた。この間も姉の左手はぴくりとも動かない。


元々気弱で男子の悪ふざけの的になっていた私は、Ωだと分かってから男子からも女子からもいじめられるようになった。ずっと守ってくれていたのは姉の佐夜子だった。
泣きじゃくる私の手を引いてくれていた姉。二つ年上の、頼れるお姉ちゃん。

それが支配欲の裏返しだなんてどうして気付けただろう。


電車が止まると同時に左手は引き抜かれ、私の手を握った。生温かく湿った指が私の状態を物語っている。手を引かれるがままに改札を出たところで、佐夜子が私に耳打ちした。
「喫茶店とホテル、どっちがいい?」
「......ホテル」
私は本能のまま答えた。


「すぐ入りそう」
ホテルのソファで隣に腰かけ、私の下腹部を撫でながら佐夜子が言う。私の口からは情けない声が漏れている。
「私もすぐに入れたいぐらいだけど、その前に麻子ちゃんがどうなってるか、見せて?」
言われる通りに、ブラウスのボタンを外し、キャミソールを脱ぎ、ブラを外した。
おもむろに佐夜子が私の乳首を口に含む。それだけで、私は悲鳴のような声を上げた。舌で転がされ、全身が脈打つ。
「お、姉ちゃん、まって、まって」
そう懇願しても、姉の舌は止まらない。それどころかもう片方の乳首を優しく撫でられて、放っておかれている秘部が収縮し、痙攣する。
「乳首だけでイっちゃったね。下も脱いでいいよ。ベッド行こ」
いつの間にか私が許可を求めたかのような言い方になっているのにも構わず、私は震える足を律しながら立ち上がってズボンとショーツを脱いだ。口に出さなくても、体が許可を求めていることは明らかだし、佐夜子は私の心なんてお見通しだ。
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